AGE研究情報

AGE測定器の信頼性

2014年3月13日

現在AGE値を測定するには、大まかに2つの方法があります。1つは血液から調べる方法、もう1つは測定器で調べる方法です。測定器を用いる測定方法では、ある種のAGEが蛍光反応を示すという作用を利用し、皮膚自家蛍光(皮膚に光をあてることで蛍光を発する性質)により蛍光量を測定し、AGE値を算出します。AGE測定器による測定には、以下のメリットがあります。

  • 体を傷つけることがない(非侵襲性)
  • 専門機関を利用することなく、短時間で簡易に正確な測定が可能

AGE測定器は、近年、開発された新しいツールであり、その信頼性の検証について、現在様々な研究が進められています。今回は、まずその一例として、同志社大学大学院生命医科学研究所 アンチエイジングリサーチセンター 糖化ストレス研究センターの市橋正光氏らが行った研究結果をご紹介します。

AGEは、肌や血管の老化など、体の外側と内側の老化の進行度を示す指標であり、加齢に比例する形で、その値は上昇する傾向がありますが、健康な136名の人のAGE値を、AGE測定器を用い測定したところ、その結果は、加齢に比例する形で上昇し、被験者の実年齢と高い相関を示しました(図1)。

図1
図1

加齢が進むにつれ、AGE値も右肩あがりに上昇しています。(左図グラフ参照)

出典:
市橋正光、八木雅之、埜本慶太郎、米井嘉一
Glycation Stress and Photo-Aging in Skin Anti-Aging Medicine, 8 (3) : 23-29, 2011

■縦軸:
AGE測定器を用い、皮膚自家蛍光値によるAGE値(AU/Arbitrary Units)
■横軸:
被験者の実年齢

続いて、オランダのUniversity Hospital GroningenのMeerwaldtらが、健康な人と糖尿病の人を対象に行った、実年齢とAGE値の比較結果をご紹介します。

AGEは、血中の糖が過剰になり、ヒトの体のタンパク質と糖が結びつくことで、できる物質です。そのため、血糖値の高い糖尿病の人は、AGE値が高い傾向があります。

健康な人と糖尿病の人とのAGE値を、AGE測定器を用い測り、その値を比較したところ、ともに年齢とAGE値は相関を示しました。加えて、糖尿病の人は、健康な人と比べ、AGE値がより一層高くなる傾向がありました(図2)。

図2
図2

加齢が進むにつれ、AGE値も右肩あがりに上昇しています。(左図グラフ参照)

また、健康な人(点線グラフ)と比べると、糖尿病の人(実線グラフ)は、実年齢に対し高いAGE値を示し、高い相関を示していることがわかります。

Meerwaldt R, Graaff R, Oomen PH, Links TP, Jager JJ, Alderson NL, Thorpe SR, Baynes JW, Gans RO, Smit AJ.
Simple non-invasive assessment of advanced glycation endproduct accumulation. Diabetologia, 47 : 1324-1330, 2004

■縦軸:
AGE測定器を用い、皮膚自家蛍光値によるAGE値(AU/Arbitrary Units)
■横軸:
被験者の実年齢

これらは、AGE測定器によるAGE値測定の信頼性を表すとともに、糖尿病とAGE値の関係を裏づける結果であるといえます。